歯と薬膳

 今回は、歯と薬膳の関わりについてお話ししたいと思います。皆さんは、歯医者に通っていますか?定期検診には行っていますでしょうか??私の歯は、沢山の治療をして来ました!歯について自慢できる事は何一つございません…!

8020運動(80歳まで20本の自分の歯を保とう!)というスローガンがあります。確かに義歯になれば硬いものは食べられなくなります。そして、噛むことは認知機能を良くする働きがあります。

セルフケアは歯磨き、そして食事が大きく係わってきます。食事の部分を中医学的に考えていきたいと思います。

歯は消化器官の一番大切な口腔にあり食品の摂取、咀嚼、嚥下と重要な役割をしています。 発音にも大切な役割があります。体調が低下したり疲れてることにより、歯周病などが悪化します。また気滞(きたい)と言い、気が滞ることにより内臓の働きが損なわれ 、それが 歯ぎしりにつながります。

 また(けつ)の作用は 歯茎に栄養を与えてくれます。血が不足すると歯がグラグラ揺らいだり 浮いた感じがします 。

そして 唾液は津液(しんえき)との関わりがあります。津液が不足すると唾液の分泌が低下し 虫歯になりやすくなります 。そして化膿しやすくなることもあります 。

 一番大切なのが、歯は骨の一部なので 腎(じん)と大きく関わりがあります。腎は年齢や成長ホルモンに関わりがあるので腎の働きが低下すると小児では歯の成長不良 、成人では歯がグラグラしたり歯茎が下がってきたり、歯の根っこが出てくるようになります。 また虫歯にかかりやすくなるなどの影響があります。

 食欲が亢進したり口臭が強くなったり、口の中の乾燥が気になる時は胃熱(いねつ)と言い、熱を持った状態のことがあります。そういった時は熱を排出する働きのある食材がおすすめです。例えば、あさり、はまぐり、しじみなどの貝類、冬瓜などのウリ類、もやし、人参、アスパラガス、はと麦、とうもろこしなどです。

 歯茎が下がってきて歯の根が出てくるようになる、加齢やホルモン分泌不足などがあると腎の影響があります。そういった時は補腎類での食材で腎の働きを良くしてください。例えば、ごまやベリー類、クコの実、イカ、 なまこ、かに、牡蠣、たら、海藻や山芋、ホタテ貝などです。

 歯ぎしりやめまい、動悸などがある場合は血虚のことがありますので養血の食材を食べましょう。 青魚や種実類、ベリー類、セロリ、牡蠣、アワビ、卵などです。

毎日のセルフケア&薬膳で、皆さんも歯の健康を保ちましょう!